見切り発車

アラフォー独身の女が沖縄に住むことにしたので、その様などをとりとめもなく書き留める。

富士山に登って良かった(けどもう二度と登りたくない)

去る8月16日17日、1泊2日で富士山に登ってきました。
結論はタイトルの通りだけど、せっかくなので写真とか載せます。

雨だった1日目の写真はまったくないです。

1日目(16日)

8時 自宅を出発

朝8時、レンタカーで東名→圏央道→中央道と高速を乗り継いで約2時間半で「富士北麓駐車場」に到着しました。
そう、今回は初心者の定番、吉田ルートです。

富士スバルラインはマイカー規制のため、富士北麓駐車場からはバスで富士山吉田口五合目まで行きます。バスは片道40分。通常30分間隔の運行ですが、この日はバスが次々と来て席が埋まるとすぐ出発だったのでほとんど待ちませんでした。
すでに雨がザーザー降ってたので、レインウェアを着て移動となりました。バスもレインウェアを着たまま乗って大丈夫です。

吉田ルート(富士スバルライン)のマイカー規制|アクセス・マイカー規制|富士登山オフィシャルサイト

11時半頃 富士山吉田口五合目到着

吉田口五合目は激混みです。お土産屋に至ってはなかなか前に進めません。人種も多様で、渋谷のハチ公口を思い出す混み具合です。

まずはLaMontという登山用品レンタルショップでトレッキングポールをレンタル。
事前にネット予約しておきます。現地で借りて返却できるのでとても便利でした。

その後、適当な食堂でお昼ごはんを食べて出発。
ちなみに高所に適応するためにしばらく五合目に留まるのが掟のようです。

12時頃 登山開始!

いよいよ登ります。
この日はまずは八合目の山小屋までが目標。相変わらずの雨雨雨。周囲は真っ白、富士山にいる実感がまったくないまま、馬を眺めながらのスタートです。
なんというか、人が多いので都会の公園とほぼ変わらない雰囲気です。服装が違うだけで、日比谷公園あたりの人口密度に近いかと思われる。

富士登山らしくなってきたのは7合目以降の岩肌を登るあたりからだけど、渋滞で登山客が岩場の手前で列を作っています。服装が違うだけで、渋谷駅のエスカレーター前の渋滞と重なるものがあります。
雨だから上も下も横も真っ白で登山道しか見えないし、これ登る意味あんのか?という自問自答を繰り返しながら、ひたすら登ること5時間。ようやく雨が止んで、雲の隙間から青空が見え始めました。

17時頃 八合目の山小屋「太子館」に到着!

到着すると同時に、かすかに日差しが! っていうか今更晴れても…と思いながらも明日のご来光に期待が膨らむ。
これでご来光拝めなかったら最悪だ。

さて、山小屋「太子館」は思っていたよりも快適でした。富士山の山小屋はぎゅーぎゅーに雑魚寝で快適とは程遠いなんて話を聞いて覚悟してたけど、この日は余裕で寝返りをうてる。3人グループで泊まったけど、5人分のエリアを貰えました。
各階に更衣室があり、順番待ちせず着替えられました。トイレも清潔。食事も普通に美味しい。スタッフもハキハキしてて、とても好感が持てました。飲酒禁止のためか、非常識な人もいなくて、2食付き8500円と富士山の山小屋の中では少し高めでしたが、ここを選んで正解だったと思います。

富士山吉田口八合目山小屋「太子館」

18時半 就寝

ご来光を拝むため深夜0時に出発するため、夕食を食べたらすぐに就寝。
ところが、ぜんぜん眠れない…眠れないと思ってハルシオン飲んだのにまったく眠れない。体も思ったより疲れてないし、非日常で興奮してたのかもしれません。

2日目

0時 山小屋を出発!

ということで、ほぼ寝ないまま山小屋を出発です。
徹夜で遊ぶなんて何年ぶりでしょうか。都会の若者感ハンパないです。やっぱりここは富士山ではなく渋谷なのかと錯覚しつつ山小屋を出ると、すでに渋谷駅の階段並の人混みでした。

けれど、空を見上げると満点の星が!
昨日の雨が嘘のように、美しい夜空が広がっています。山肌には無数のライトが連なっていて、これは富士山でしか見られない景色だと思います。

4時すぎ 九合目通過

周囲は明るくなってきてます。明るくなって初めて、見事な雲海に囲まれていることに気づきました。
あまりの美しさに心を奪われて、疲れが吹っ飛びます。

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飛行機とは違って、本当に間近に雲海を感じることができます。思わずダイブしたくなる。

この日の富士山のご来光は4時50分頃。通常、九合目から頂上まで普通の人なら30分程度の道のりですが、同行者のWさんがかなりバテてて、10m毎に休むような感じだし岩場も急だったので、たぶん頂上でのご来光は無理だろうな、と思いつつも頑張って登ります。

そうこうしているうちに、東の空が赤く色づきはじめました。
頂上まであと15分程度でしたが、ここでご来光を拝むことに。

4時50分頃 ご来光

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富士山で日の出を見ることになんら特別な感情はないと思ってたけど、心が洗われるようです。もちろんオールで飲んで始発で見る朝日とは違います。
やっぱり日本人は自然崇拝と太陽信仰の民族なんだと改めて感じてしまう。

5時20分 山頂に到着!

ひとしきりご来光を眺めてから、いざ山頂へ。
あまりにも疲れていたので、山頂へ到着してもそれほど達成感がありませんでした。というか、山頂の小屋付近が激混みで再び渋谷ハチ公口のような状態でうんざり。

自然を体感しに来たはずなのに、この時間、日本一人口密度の高い場所になっていたであろう、日本一標高の高い場所。ものすごい矛盾です。

ただ、景色が素晴らしすぎて写真を撮りまくった。撮りまくったけど、ほとんど似たような写真だった(笑)

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6時15分 下山開始

Wさんが疲れ果てていたので、お鉢めぐりは諦めて下山することに。
とにかく早く下山して温泉行きたい!の一心でしたが、下山がこんなに大変だとは…

深い砂利の下り坂は、滑るし膝に負担がかかるしでとても大変。しかも途中から雲海の中に入ったので登りと同様まったく景色が変わらず、もう飽き飽きでした。
疲れ果てたWさんのペースに合わせていたため、通常4時間程度の道のりを5時間かけて下山となりました。

まとめ

富士山、登るだけなら何度でも登れると思う。景色が素晴らしいし、時間帯によって違う顔を見せてくれることでしょう。
けれど下山がそこに伴うとなると、もう二度と登りたくないです。そう、辛いのは下山。延々と同じ景色が続き、延々と同じような超急坂を下る。登りと比べてのっぺりとしたその道のりは、他の登山に比べて過酷としか言いようがない。
何事も後片付けは億劫だということでしょうか。
あと、微妙に都会とかぶる。

今回はグループ3人とも登山初心者で初めての富士登山でしたが、体力以外ではなんら問題なく無事山頂にたどり着き、下山できました。
とはいえ、ツアーにしたら間違いなくWさんは登頂できなかったと思うので、自分たちのペースでゆっくり登れる個人手配にして良かったです。

持って行って良かったもの

洗濯バサミ・S字フック:山小屋で濡れたレインコートや服を乾かす時に。
ホッカイロ:山小屋で寝る時、足元が冷えたので。
モバイルバッテリー:スマホの充電が思いのほかすぐ切れた。
ロキソニンテープ:下山前に脚の筋肉痛が出た。

費用

レンタカー 12,000円
高速代 6,000円
駐車場代 1,000円
ガソリン代 2,000円
スバルライン バス代 1,860円×3人
山小屋 8,500円×3人
トレッキングポールレンタル 2,000円×3人
1日目昼食 800円×3人
温泉 1,100円×3人
 63,780円(21,260円/人)

ツアーは新宿発でだいたい2万円前後が主流なので、3人以上で行くなら個人手配の方がいいかもしれません。
自分たちのペースで登れますし、温泉もゆっくり入れますし、何より自宅まで車というのは本当に楽です。

でも、私はもう二度と行きたくないですよ・・・・